国に110万円賠償命令=防衛省職員の「盗用」否定―東京地裁

防衛省防衛研究所の職員が、同省内部部局の依頼を受けて執筆した研究報告書に盗用があったと認定され、名誉を傷つけられたとして、国を相手取り3300万円の賠償などを求めた訴訟の判決が20日、東京地裁であった。谷口安史裁判長は職員の不正はないと判断し、国に110万円の支払いと、同研究所のホームページに掲載された盗用発表文の削除を命じた。
国を訴えたのは防衛研究所事務官の岩田英子さん(53)。判決によると、同研究所は2016年10月、岩田さんが執筆した15年度の研究報告書に他の研究者からの盗用が認められると公表。17年3月、岩田さんを訓戒処分とした。
谷口裁判長は、報告書は内部部局に対して提供されただけで、研究成果として発表したものには当たらないと指摘。岩田さんは他の研究者からの引用を示す必要性も十分認識しておらず、盗用行為としての公表や訓戒処分は「国家賠償法上、違法だ」と結論付けた。
判決後に東京都内で記者会見した岩田さんは「なぜこんな目に遭うのかと思っていたが、主張が認められ喜んでいる」と語った。
防衛省の話 主張が一部認められなかったと受け止めている。判決の内容を慎重に検討し、適切に対応する。
[時事通信社]