東京都新宿区歌舞伎町で6月、暴力団組員と、女性を飲食店従業員などに勧誘するスカウトの男らが乱闘になる事件があり、警視庁組織犯罪対策4課は28日、暴力行為等処罰法違反などの疑いで7人を逮捕した。
逮捕されたのは、指定暴力団住吉会系組員、河合喬(たかし)容疑者(30)=東京都新宿区大久保=ら同組員4人と、住居・職業不詳でスカウトとみられる桑村俊和容疑者(35)ら3人。同課によると、河合容疑者は黙秘、桑村容疑者は「記憶があいまいで答えられない」などと供述している。
逮捕容疑は6月4日午後10時ごろ、歌舞伎町の路上で、互いに殴る蹴るの暴行を加えたなどとしている。
捜査関係者などによると、組員側と乱闘した男らは、スカウトのグループとみられ、今年、桑村容疑者らが別のグループのスカウトを引き抜いたことを発端にトラブルとなっていた。
スカウトの各グループの運営には、河合容疑者らの組が関与しており、注意しようと行方を捜していた際に関係者同士が出くわし、乱闘になったとみられる。
乱闘後の数日間、歌舞伎町周辺では組員ら数十人がスカウトを捜して関係者らを暴行するなどの騒ぎとなり、インターネット上で「スカウト狩り」と指摘する投稿もあった。