菅首相、学術会議任命「必ず推薦通りというわけではない」…衆院代表質問

菅首相の所信表明演説に対する代表質問が28日、衆院本会議で始まった。首相は日本学術会議の会員候補6人の任命拒否について「必ず(学術会議の)推薦の通りに任命しなければならないわけではないという点は、内閣法制局の了解を得た政府の一貫した考えだ」として理解を求めた。
首相は学術会議について「国の予算を投じる機関として、国民に理解される存在であるべき」だと強調した。そのうえで「(学術会議の会員は)民間出身者や若手が少なく、出身や大学にも偏りが見られる」と述べ、会員(定員210人)の構成を含めた組織全体の見直しを訴えた。任命拒否の理由については「人事に関することで差し控える」と述べるにとどめた。
首相は所信表明演説で、2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロとする目標を掲げている。これについて、立憲民主党の枝野代表は代表質問で「原子力発電への依存を強めることがあってはならない」とけん制した。首相は脱炭素社会に向け、「原子力を含めてあらゆる選択肢を追求する」と述べた。
衆院は29日も代表質問を行う。参院では29、30日に予定している。