タレントのデヴィ夫人が10月24日に生放送された関西テレビ(大阪市)のバラエティー番組「胸いっぱいサミット!」で「不妊の一番の理由は堕胎」などと発言した問題で、同局は28日、番組ホームページに「事実と異なる不適切な発言があった。番組を制作した局としての責任を痛感し、重く受け止めている。不快な思いをされた方々に改めて深くおわび申し上げる」とする謝罪文を掲載した。
番組で菅政権が進める不妊治療の保険適用拡大を話題に取り上げた際、デヴィ夫人が「日本の女性たちに爬(そうは)をさせないことが一番いい」「不妊になる一番の理由は、妊娠して子どもを産みたくないって堕胎する。あれを絶対に禁じりゃいいんですよ」などと述べ、不妊は人工妊娠中絶手術が原因と主張し、中絶の禁止を求める持論を展開。インターネットなどで批判が相次ぎ、デヴィ夫人は28日にブログで「深く反省している」などとおわびを掲載した。
関西テレビは謝罪文で、不妊について女性側だけでなく、男性側や免疫などさまざまな原因が報告されていることを明記。一連の発言について「全くの誤りで、不妊に悩まれている方々をはじめ多くの方々を深く傷つけ、不妊や中絶に関する偏見を助長しかねない大変いき過ぎたものだった」と認めた。【倉田陶子】