実は、立てるんです――。鳥羽水族館(三重県鳥羽市)で飼育されているラッコの「メイ」(メス・16歳)が立ち上がって二足歩行する姿が注目を集めている。7月に動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開された公式動画の再生回数は、17万回を超えた。
二足歩行が見られるのは、1日3回の「お食事タイム」。飼育員の石原良浩さん(59)の姿を見つけると、水から上がって後ろ足で立ち、エサをねだって歩き始める。健康状態のチェックのため、石原さんと一緒に体を動かす中で覚えたという。拍手をしたり、ほっぺたをさすったり、飼育場のガラス窓に投げつけたエサのイカめがけて大ジャンプも披露する芸達者だ。
ラッコは国際自然保護連合の指定する絶滅危惧種で、国内で飼育されているのは、わずか6匹。広報担当の榊原麻友さん(24)は「世界中の人にかわいい姿を見てほしい」と話している。