母に懲役14年求刑=札幌2歳女児衰弱死―札幌地裁

札幌市で昨年6月、池田詩梨ちゃん=当時(2)=が衰弱死した事件で、保護責任者遺棄致死罪に問われた母親、池田莉菜被告(22)の裁判員裁判の論告求刑公判が11日、札幌地裁(石田寿一裁判長)であった。検察側は「言いようのない苦痛を与えた」として懲役14年を求刑。弁護側は死因は吐いた物を詰まらせた窒息死だとして無罪を主張し結審した。判決は20日。
検察側は論告で、詩梨ちゃんは死亡するまでの約2~3週間、ほとんど食事を与えられなかったと指摘。池田被告と同居していた交際相手の藤原一弥被告(26)=傷害と保護責任者遺棄致死罪で懲役13年、控訴=から殴られた詩梨ちゃんには医療的な措置が必要だったと訴えた。
弁護側は最終弁論で「詩梨ちゃんは食事後、何らかの原因で嘔吐(おうと)した物が喉に詰まり窒息死した」と反論。殴られたことによるけがも軽く、保護が必要な状態ではなかったとして無罪を主張した。
池田被告は最終意見陳述で「事実でないことを認めることはできないが、母親として至らなかった点があり責任を感じている」と述べた。
[時事通信社]