案里議員「間違ったお金と思った」 克行議員を問いただしたと述べ号泣 被告人質問

2019年の参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件で、公職選挙法違反に問われた参院議員、河井案里被告(47)は17日、東京地裁(高橋康明裁判長)で開かれた被告人質問で、夫で元法相の衆院議員、克行被告(57)=公選法違反で公判中=に逮捕前、現金提供の疑惑について問いただしたと明かし、「間違ったお金じゃないかと思った」と述べた。
克行議員は参院選前後の19年3~8月、地方議員ら計100人に現金約2900万円を配ったとされる。夫妻が逮捕される前から、疑惑が大きく報じられた。
案里議員は、報道が始まった時には克行議員による現金提供を知らなかったとした上で、克行議員に尋ねると「自民党支部のスタッフの給与だ」との説明を受けたとした。提供総額が「2000万円」と報じられるようになると、「給与にしては大きすぎる。何の数字が出ているんですか」と克行議員に確かめたが、克行議員は「あんたは知らない方がいい」としか答えなかったという。
質疑の最中、案里議員は次第に声を詰まらせ、「私の選挙。知る義務があるし、責任もあると(克行議員に)言いました」と述べ、号泣した。
一方、案里議員は、地方議員5人に計170万円を提供したとされる自身の起訴内容のうち、秘書を介したとされる胡子雅信・広島県江田島市議(50)への10万円については否定したが、奥原信也・広島県議(78)ら広島県議4人に県議選の当選祝いや陣中見舞いとして30万~50万円を渡したことを大筋で認めた。
原資は、これまでに受け取った車代やお祝いを自宅にためた「たんす預金」だったと述べた。最大で200万円ほどあったとし、克行議員から現金がほしいと言われた際に出せるようにためていたとした。
検察側から「たんす預金」を使いすぎたのではないかと問われると、案里議員は「私が自由に使えるお金ですから」と応答。原資は「たんす預金」ではなく別のところにあるのではないかとも追及されたが、「ありません」と即座に否定した。【遠山和宏】