北海道知事、札幌市自粛要請でも「旅行は個人の感覚」 専門家「感染防止と矛盾」

北海道は17日、新型コロナウイルスの急激な感染拡大を受け、道が独自に定めた5段階の指標「警戒ステージ」を札幌市内に限り「3」から「4」に事実上引き上げた。鈴木直道知事は記者会見で、感染リスクを回避できない場合、同市内を対象に不要不急の外出や他地域との往来を27日まで自粛するよう要請した。
鈴木知事は「会食は5人以上を控え、2時間を超えないように」と要請。国の旅行喚起策「GoToトラベル」については「感染リスクを回避できない場合、旅行は控えてほしい」と述べる一方、「旅行が不要不急かは個人の感覚。ホテルなどは感染防止策を講じている」などとして除外は必要ないとの考えを示した。
道の「警戒ステージ4」は、国の新型コロナ感染症対策分科会が示す「ステージ3(感染者の急増)」に相当する。分科会はステージ3に達した都道府県にはGoToトラベルからの除外を検討するよう提言しており、整合性を疑問視する声もある。北海道科学大の秋原志穂教授(感染症看護学)は「自粛要請するなら札幌市で急激に感染が広がった11月初めにすべきだった。道内に拡大した今となっては遅い。GoToトラベルで人の往来がある前提の要請では感染防止と矛盾が生じる」と指摘する。
道内では17日、新型コロナに感染した2人が死亡、新たに197人の感染者が確認された。新規感染者が100人を超えるのは13日連続。札幌市の感染者は150人で、同市を中心にほぼ全道に感染が拡大している。【山下智恵、土谷純一】