「認められず悔しい」と小島さん 旧優生保護法巡る札幌テレビ番組、BPO「問題なし」に

旧優生保護法下で不妊手術を強制された札幌市の小島喜久夫さん(79)がテレビ番組で人権侵害を受けたと訴えた問題は16日、放送倫理・番組向上機構(BPO)放送人権委員会が「問題はない」との結論をまとめた。記者会見した小島さんは「申し立てが認められず悔しい」と話しつつ、来年1月15日に判決を控えた国家賠償訴訟に向け「明日から頑張る」と語った。
審理されたのは2019年4月に放送された札幌テレビ放送(STV)の「どさんこワイド179」。小島さんは番組の中で、国の被害者救済法に基づく一時金を申請したが、その後、弁護団と相談して「訴訟に影響する可能性がある」と取り下げた。小島さんは「素人なので、記者に言われるがままにしてしまった」と振り返る。
同委員会は「意思に反して一時金申請を行わせるよう記者が働きかけたとまでは言えない」と判断したが、補足意見では記者が申請書類を用意したり、タクシーを手配したりした取材手法を「踏み込み過ぎと評価されかねない」とも指摘した。
「今後このような問題がないようにしてほしい」と報道陣に求めた小島さん。代理人の斎藤耕弁護士は「訴えが認められず残念だが、この問題で何かの措置を取ることは考えていない」と述べた。【岸川弘明】