「短時間で稼ぎたい人ほど…荒っぽい運転」宅配自転車、配達目標達成でボーナス加算の業者も

飲食店の料理を届ける宅配代行サービスの自転車や原付きバイクによる相次ぐ交通トラブルを受け、国は10月、業界団体へ交通安全の徹底を促す通達を出した。参入業者や加盟する飲食店も増えており、国や警察は事故の内容を分析し、事故防止に注力している。(那須大暉)

9月上旬、福岡市南区で大きなリュックを背負った自転車の男が歩道を突っ走るのを警察官が目撃した。接触はしなかったが、歩行者を飛びのかせながらの走行だった。捜査関係者によると、男は50歳代の配達員。その場で道路交通法違反(通行区分違反)容疑で摘発され、その後、書類送検された。
東京では自転車の配達員が首都高速道路に進入するトラブルも。大阪市では8月、配達員の自転車に追突されて負傷したとして、60歳代の女性が配達員と宅配代行業者を提訴した。配達員が車との接触などでけがをする事故も起きている。
配達員の報酬は各社異なり、距離などによっても変動する。業者によっては1件500円前後で、一定期間内で配達目標を達成するとボーナスが加算されることもある。福岡市で配達する男性(21)は「たくさん運べばもうかる。短い時間で稼ぎたい人ほど、荒っぽい運転になっていると思う」と話す。