「軍艦島」こと、長崎県・端島などが世界文化遺産に登録されたころから、韓国政府や市民団体による「軍艦島は地獄島だ」「強制労働や虐待があった」という「反日」プロパガンダが強まった。史実や元島民らの記憶・証言と異なる主張が広まった背景に、NHKで65年前に放送されたドキュメンタリー作品が影響している可能性が出てきた。一般財団法人「産業遺産国民会議」と「真実の歴史を追及する端島島民の会」が告発している。これは、朝日新聞の「慰安婦大誤報」に匹敵する問題なのか。 ◇ 「“負の遺産”軍艦島はNHKの捏造(ねつぞう)から始まった」 国民会議などが立ち上げたサイト「軍艦島の真実」は11月20日、こんなタイトルで、NHK総合で1955(昭和30)年11月17日に放送された「緑なき島」という約21分のドキュメンタリー作品の問題を告発した。 「緑なき島」は、端島を含む「明治日本の産業革命遺産」が2015(平成27)年、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に登録されたことを記念し、DVD化もされている。 ところが、前出のサイトは「あまりに信じがたい事実の改ざんが行われていた」「放送から65年を経て、番組が世界に与えた影響ははかりしれない」などと主張する。どういうことなのか。 端島は、長崎港から南西に海上約17・5キロの位置にある。明治時代に海底炭坑の島として開発され、大正時代には日本初の高層鉄筋コンクリート住宅が造られた。昭和30年代の最盛期には約5300人が暮らし、病院や小中学校、保育園、プールなど、あらゆる施設が充実し、島民は豊かな生活を送っていた。 これに対し、韓国側は「戦時中、朝鮮人に対する強制労働や虐待があった」と主張。2017(平成29)年に公開された韓国映画「軍艦島」では、端島=地獄島として、朝鮮人が褌(ふんどし)一丁で天井の低い坑道を進み、しゃがみ込みながら採掘するという、ひどい描写が目立った。 国民会議側は、こうした韓国の「反日」プロパガンダに、前出の「緑なき島」が影響している可能性を指摘している。炭坑内の映像がおかしいという。 国民会議の専務理事で、「明治日本の産業革命遺産」について解説・展示する産業遺産情報センターの加藤康子センター長は「『緑なき島』は、昭和30年頃の端島の生活を記録した良質のドキュメンタリー番組。ただ、一部を除いては」「端島炭坑はガスが多い甲種炭坑で、『危険なので、炭坑内の撮影は許可されなかった』という話を聞いている。ところが、『緑なき島』には炭坑内とされる映像が収録されている。強い違和感を覚えた」と語った。
「軍艦島」こと、長崎県・端島などが世界文化遺産に登録されたころから、韓国政府や市民団体による「軍艦島は地獄島だ」「強制労働や虐待があった」という「反日」プロパガンダが強まった。史実や元島民らの記憶・証言と異なる主張が広まった背景に、NHKで65年前に放送されたドキュメンタリー作品が影響している可能性が出てきた。一般財団法人「産業遺産国民会議」と「真実の歴史を追及する端島島民の会」が告発している。これは、朝日新聞の「慰安婦大誤報」に匹敵する問題なのか。
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「“負の遺産”軍艦島はNHKの捏造(ねつぞう)から始まった」
国民会議などが立ち上げたサイト「軍艦島の真実」は11月20日、こんなタイトルで、NHK総合で1955(昭和30)年11月17日に放送された「緑なき島」という約21分のドキュメンタリー作品の問題を告発した。
「緑なき島」は、端島を含む「明治日本の産業革命遺産」が2015(平成27)年、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に登録されたことを記念し、DVD化もされている。
ところが、前出のサイトは「あまりに信じがたい事実の改ざんが行われていた」「放送から65年を経て、番組が世界に与えた影響ははかりしれない」などと主張する。どういうことなのか。
端島は、長崎港から南西に海上約17・5キロの位置にある。明治時代に海底炭坑の島として開発され、大正時代には日本初の高層鉄筋コンクリート住宅が造られた。昭和30年代の最盛期には約5300人が暮らし、病院や小中学校、保育園、プールなど、あらゆる施設が充実し、島民は豊かな生活を送っていた。
これに対し、韓国側は「戦時中、朝鮮人に対する強制労働や虐待があった」と主張。2017(平成29)年に公開された韓国映画「軍艦島」では、端島=地獄島として、朝鮮人が褌(ふんどし)一丁で天井の低い坑道を進み、しゃがみ込みながら採掘するという、ひどい描写が目立った。
国民会議側は、こうした韓国の「反日」プロパガンダに、前出の「緑なき島」が影響している可能性を指摘している。炭坑内の映像がおかしいという。
国民会議の専務理事で、「明治日本の産業革命遺産」について解説・展示する産業遺産情報センターの加藤康子センター長は「『緑なき島』は、昭和30年頃の端島の生活を記録した良質のドキュメンタリー番組。ただ、一部を除いては」「端島炭坑はガスが多い甲種炭坑で、『危険なので、炭坑内の撮影は許可されなかった』という話を聞いている。ところが、『緑なき島』には炭坑内とされる映像が収録されている。強い違和感を覚えた」と語った。