栃木県日光市(旧今市市)で2005年12月、小学1年の吉田有希さん(当時7歳)が殺害された事件は1日、発生から15年を迎えた。有希さんが通っていた市立大沢小の校長や、地元の自主防犯組織「大沢ひまわり隊」の歴代隊長らが有希さんの墓に手を合わせ、冥福を祈った。
墓前には笑顔の有希さんの写真が飾られていた。同小の白石光人校長ら約10人が花を供えた。白石校長は「残念で悲しい事件。子どもたちが安全で楽しい学校生活を送れるように取り組んでいく」と語った。
地域には事件の影響が色濃く残る。事件後に始まった下校時の保護者による迎えのほか、保護者や地元住民、教職員をメンバーとする自主防犯組織「大沢ひまわり隊」による登校時の見守り活動は、今も続いている。
事件発生時の同小PTA会長で初代隊長の粉川昭一さん(56)は「15年前を昨日のように覚えている。地域としても事件の傷は癒えていない。子どもたちだけで登下校できる事件前の状態に戻れるよう努力していきたい」と話した。約270人の隊員と活動を続ける現隊長の中村吉野さん(48)は「忘れてはいけない事件。地域全体で子どもたちを守っていかなければならない」と決意を新たにしていた。
事件は05年12月1日に発生。下校途中だった有希さんは友達と別れた後に行方不明となった。翌2日、約65キロ離れた茨城県常陸大宮市の山林で遺体で発見された。胸に複数の刺し傷があり、死因は失血死だった。事件が動いたのは14年。勝又拓哉受刑者(38)が殺人容疑で逮捕・起訴された。勝又受刑者は捜査段階で殺害を自白したが、公判では無罪を主張。最高裁は今年3月、勝又受刑者側の上告を棄却する決定を出し、2審の無期懲役判決が確定した。【李舜】