ヘイトスピーチ反対運動続けた崔江以子さんらに人権賞 罰則条例制定に貢献 東京弁護士会

東京弁護士会は30日、人権擁護活動に尽くした個人や団体を表彰する「第35回東京弁護士会人権賞」に、ヘイトスピーチへの反対運動を続け、法制定に貢献した川崎市の在日3世、崔江以子(チェカンイジャ)さん(47)や、上司の不正を内部告発し、勤務先の精密機器メーカー、オリンパスを相手取った訴訟で勝訴した浜田正晴さん(60)らを選んだと発表した。
在日コリアンが多数暮らす川崎市では差別的な言動を繰り返すヘイトスピーチデモが頻発。崔さんは実名を出して反対運動を続け、2016年成立の日本初の反人種差別法である対策法や、川崎市でヘイトスピーチに刑事罰を科す人権条例が制定される原動力となった。都内で記者会見した崔さんは「抗議の声を上げた市民みんなで受賞した。差別のない社会の実現に向けて歩みを進めたい」と喜んだ。
浜田さんは07年に上司の不正を内部告発し、配置転換を命じられた。孤立無援の中、会社と上司に対し配転無効と損害賠償を求める訴訟を起こし、12年に最高裁で勝訴が確定。浜田さんが問題点を指摘した公益通報者保護法は20年6月に改正され、通報窓口の担当者に守秘義務が課されるとともに情報漏えいに罰則も導入された。
浜田さんは「正直者がばかを見る世の中であってはならない。通報者を守る法律が実効性のあるものになってほしい」と話した。【近松仁太郎】