鳥インフル、宮崎県で感染拡大か 都農や都城でも陽性 日向は高病原性と確認

宮崎県は2日、都城市高崎町の養鶏場で死んだ鶏などから鳥インフルエンザの陽性反応が出たと発表した。県内ではこれまでに日向市と都農(つの)町で感染が確認されているが、県西部の都城市とは離れており、広域で感染が広まりつつあることに関係者の危機感は一層強まっている。
県によると、都城市の養鶏場から2日午後0時40分、「70羽以上が死んだ」と通報があった。県が死んだ鶏11羽、生きた鶏2羽の計13羽を簡易検査した結果、12羽から鳥インフルエンザの陽性反応が出た。
遺伝子検査で高病原性の疑いが強い型が検出されれば、この養鶏場が飼育する約3万6000羽を殺処分し、埋却する。養鶏場外への鶏や卵の搬出が制限される半径3キロ以内には12の農場があり、約58万羽を飼育。区域外への搬出が禁止される半径3~10キロ以内には82の農場があり、約380万羽が飼育されている。
2日に記者会見した県の担当者は「都城市での発生はこれまでになく、ここにまでウイルスが来ているのかという危機感がある」と感染拡大に懸念を示した。
一方、日向市の養鶏場で11月30日に確認された鳥インフルエンザは国の遺伝子検査で「H5N8型」の高病原性と判明。都農町の養鶏場で12月1日に陽性を確認した鶏の死骸からは高病原性の疑いが強いH5型が検出された。日向市と都農町では2日までに計7万羽の殺処分、埋却を終えた。
宮崎県は食肉用ブロイラーの飼育数が約2800万羽と全国最多で、経済的損失を最小限にしようと模索する動きも進んでいる。
国の特定家畜伝染病防疫指針では、半径3キロ以内にある養鶏場は鶏や卵の搬出が制限され、3~10キロ以内では区域外への搬出が禁止される。ただ、県の家畜防疫員の立ち会いなどの要件を満たせば、農林水産省と協議したうえで、半径3キロ内でもエリア内にある処理場ならば搬出でき、半径3~10キロでも区域外に出荷できる例外規定がある。
県は2011年に鳥インフルエンザの感染が起きた際にもこの規定を活用して出荷を認めており、今回も適用したい考えだ。ただ、都農町の養鶏場については半径3キロ内に処理場がなく、エリア外の処理場への搬出が認められるかは不明で、県は対応を慎重に検討している。【杣谷健太】