岡山県議が政活費でアップルウオッチ購入 「政務に非常に便利」必要性強調

政務活動に「アップルウオッチ」は必要か――。岡山県の小倉博県議(62)=自民=が米アップル社の腕時計型端末「アップルウオッチ」の購入費の一部に、政務活動費(政活費)を充てていたことが毎日新聞の取材で判明した。小倉氏は取材に「連動させた携帯電話に着信があった際に(振動するため)すぐに気付くことができ、政務活動をする上で非常に便利だ」と必要性を強調するが、「買わなければ政務活動に支障が出るものではない」と批判の声もあり、論議を呼びそうだ。
公開された2019年度の各県議の政活費収支報告書を毎日新聞が調べた。報告書や県議会事務局によると小倉氏は20年1月、アップルウオッチの「シリーズ5」の高級モデルを9万9649円(消費税、修理・交換サービス費含む)で購入。うち3分の1の3万3216円に政活費を充てていた。
アップルウオッチは時計機能に加え、音楽再生やスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」と連動させたメッセージの送受信、電話応答ができる。利用者が健康管理できるよう心拍センサーなども内蔵する。
政活費は議員の調査・研究などのために自治体から支出される交付金で、県議会では議員1人当たり月35万円が支給され、余れば返還する。県議会の政活費マニュアルによると、パソコンやファクス機などは購入可能の備品として例示されているが、腕時計やモバイル端末類については明確な記載がない。
「批判あれば政活費返還」
小倉氏は毎日新聞の取材に「腕時計というより、(携帯電話の)レシーバーとして購入した。仕事の性質上、着信がかなりある。ポケットに携帯電話を入れていると急ぎの電話に気付かない場合があり、ストレスになっていた」と説明し、購入費の一部に政活費を充てたことは「間違いではなかった」と主張。他にはメール受信や予定を管理する機能を主に使っているという。廉価版モデルもあるが「購入した店では売り切れていた」とし、今後、批判が高まるようであれば「(政活費を)返還する」と述べた。小倉氏は赤磐市選出で現在1期目。
全国市民オンブズマン連絡会議事務局長の新海聡弁護士は「個人的に使用する部分もあるはずで、パソコンやスマホなどで代替可能。政活費の支出が認められたら、あらゆるものが許されることになる」と批判している。【益川量平】