元交際相手に差し戻し判決=窒息死の証拠「不十分」―相模原女性遺体・東京高裁

相模原市で2015年、阿部由香利さん=当時(25)=が遺体で見つかった事件で、阿部さんを窒息死させたとして殺人罪に問われた元交際相手佐藤一麿被告(35)の控訴審判決が10日、東京高裁であった。大熊一之裁判長は「窒息死の証拠が不十分で、睡眠改善薬による中毒死の可能性が否定できない」と述べ、懲役17年とした一審東京地裁の裁判員裁判判決を破棄、審理を同地裁に差し戻した。
大熊裁判長は、一審が死因を窒息死とする根拠とした歯の変色について、「変色と窒息死の関係は実験や調査で正確性が証明されておらず、証拠として十分ではない」と判断。一審公判では法医学の研究状況が分かりやすい形で示されず、裁判員への配慮に欠けていたとも述べた。
[時事通信社]