B29? 墜落した民間機? 千葉・木更津沖に謎の物体、タチウオ漁の網に

千葉県木更津市牛込の沖で、航空機の主脚と車輪のような金属製の物体がタイヤとともに引き揚げられ、話題となっている。長年、海中にあったとみられ、空洞には泥が詰まり、周囲には貝などが多数付着している。それだけに「かつて墜落した民間機の一部では」「米軍の爆撃機B29に違いない」――とさまざまな臆測を呼び、引き取りの申し出も寄せられている。
引き揚げたのは地元の漁師、小原勝美さん(57)。小原さんによると、同市牛込の牛込漁港から約7キロ沖でタチウオ漁をしていた4日午前6時半ごろ、操船していた小型底引き漁船(9・7トン)の網に何かが絡まって動けなくなった。仲間の船に応援を頼み、漁港まで運搬して重機を使って引き揚げた。網にかかっていたのは直径約30センチ、長さ約2メートルの支柱の先に車輪のホイールのようなものが三つ付いた金属製の物体で、一緒に直径約140センチ、幅約50センチのタイヤも引き揚げられた。
話題はSNS(ネット交流サービス)でたちまち拡散、さまざまな説が取り沙汰されている。その一つが、1966年に羽田沖で墜落し、さっぽろ雪まつり帰りの乗客ら133人が死亡した全日空機の残骸ではないかという説だ。問い合わせを受けて同社は12日、事故機の降着装置は3脚とも回収されているとして「弊社の羽田沖墜落事故のものではないことを確認している」との見解を示した。
B29の残骸説も浮上した。第二次大戦中、木更津市などに墜落したB29による被害などを調べている袖ケ浦市職員、能城秀喜さん(56)によると、引き揚げられたものはB29の主脚やタイヤの大きさと一致。木更津市では45年8月2日、今回引き揚げた地点から南南東に約10キロの同市高柳上空でB29が爆発、墜落している。能城さんは「空中爆発前に機体は大きな損傷を受けており、今回引き揚げられたのはそのときの機体である可能性が高い。付着物を取り除き、シリアルナンバーなどが分かれば確定する」と話す。
こうした推測に小原さんは「重機の一部かと思ったが、仲間から飛行機の一部ではないかと聞いてびっくり」と話す。牛込漁協には、B29の残骸とみた民間2団体から引き取りの申し出があり、対応を検討している。【浅見茂晴】