吉川元農相、議員辞職を表明 健康状態理由に 「アキタフーズ」現金授受疑惑

自民党の吉川貴盛元農相(衆院北海道2区)は21日、自身の健康状態を理由に議員辞職すると発表した。吉川氏は今年9月の自民党総裁選で菅義偉首相陣営の事務局長を務めており、政権に打撃を与える可能性もある。
吉川氏を巡っては、大手鶏卵生産会社「アキタフーズ」(広島県福山市)グループの元代表が、吉川氏に現金数百万円を提供した疑惑が浮上しており、東京地検特捜部が捜査している。
吉川氏は衆院議員秘書や北海道議を経て1996年の衆院選で初当選し、現在6期目。2018年10月~19年9月に農相を務めた。関係者によると、アキタフーズの元代表は特捜部に吉川氏の農相在任中にも現金を提供したという趣旨の説明をしているという。
吉川氏は報道各社に「議員辞職について」との表題のコメント文を発表。「2年半前に患った心筋梗塞(こうそく)が要因し、現在、慢性心不全等により入院治療を行っておりますが、近日中に除細動器(ペースメーカー・AED)の埋め込み手術を受けることが決まりました」とし、「今までのように国会議員としての職責を果たすことが難しく、地元の皆様をはじめとした国民の負託にお応えする十分な活動ができなくなると思い、この際、衆議院議員を辞職する決意をいたしました」と記した。疑惑についての言及はなかった。近く辞職願を衆院に提出する見通し。
公職選挙法の規定により、来年3月15日までに吉川氏の辞職が許可された場合、同4月25日に衆院北海道2区の補欠選挙が行われることになる。【野間口陽】