不妊治療費で1億1900万円脱税か、中国人医師らを告発

医療保険のきかない体外受精などの高度医療で得た所得を隠し、約1億1900万円を脱税したとして、東京国税局が、不妊治療専門クリニック「秋葉原

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( クリニック ) 」(東京都台東区上野)を経営する医師で中国籍の湯暁暉院長(49)と、夫で会計担当の劉鷺帆氏(49)の2人を所得税法違反の疑いで東京地検に告発していたことが関係者の話でわかった。
関係者によると、2人は患者から現金で受け取った治療費の一部を売り上げから除外したり、中国在住の親族に架空の広告宣伝費を支払ったように見せかけたりして、湯院長の所得を圧縮。2018年までの2年間で計約2億6000万円の所得を隠した疑い。
同クリニックが手掛ける体外受精や顕微授精は保険対象外で、価格はクリニック側が自由に設定できる。少子化対策の助成金制度もあるが、治療費は高額になりやすい。同クリニックのホームぺージでは、「基本体外受精費用」が24万5000円、妊娠した場合の「成功報酬」が18万円などと記載されていた。
同国税局は、2人がこうした治療費の一部を申告せず、都内の自宅のローン返済や投資信託の購入などに充てたとみている。
ホームページによると、湯院長は中国の医大を出て来日し、04年に日本の医師免許を取得。17年に同クリニックを開業した。取材に対し、湯院長は「国税局の指導に従い、修正申告を済ませ、納税も終了した」と文書で回答した。
厚生労働省が行った実態調査の中間報告によると、体外受精の費用は1回あたり37万~58万円(中央値)。不妊治療に取り組む夫婦らの負担になっており、政府は22年4月から保険適用に切り替える方針。