オウム観察処分3年間更新「松本元死刑囚へ絶対的帰依」 3団体対象 公安審査委

公安審査委員会(房村精一委員長)は6日、団体規制法に基づくオウム真理教への観察処分を2月から3年間更新する決定をした。後継主流派「アレフ」▽アレフから分派した新集団▽教団元幹部の上祐史浩氏が設立した「ひかりの輪」――の3団体を引き続き処分対象とした。対象団体になると、公安調査庁が立ち入り検査できるほか、団体には構成員や資産の報告が義務付けられる。
更新は2018年1月以来の7回目で、同7月に松本智津夫(麻原彰晃)元死刑囚らオウム真理教元幹部13人の死刑が執行されてからは初めて。
決定によると、アレフに関しては「松本元死刑囚への絶対的帰依を明示的に強調して活動し、組織構造や修行体系を継承している」、ひかりの輪については「観察処分を免れるため、オウム真理教との関係を否定し、『麻原隠し』を継続している」などと指摘した。その上で、3団体とも殺人を暗示的に勧める綱領を保持し、一般社会と隔絶した閉鎖社会を維持するなど「無差別大量殺人に及ぶ危険性がある」と結論付けた。
公安審査委の房村委員長は「死刑執行の影響に注目しながら検討したが、それぞれの活動に変化はなく、オウム真理教の教義を信仰し、松本元死刑囚をあがめている」と述べた。
団体規制法は、地下鉄サリン事件など一連のオウム真理教事件後の1999年に施行された。
公安調査庁によると、国内信者は、アレフ約1500人、新集団約30人、ひかりの輪約120人。SNS(ネット交流サービス)を使った勧誘もしており、若者の定着率は高くないが一定の規模を維持している。3団体の拠点施設は、15都道府県の計31カ所。保有資産は、20年2月時点の報告によると、計6億数千万円で、19年11月時点の12億数千万円から減少したが、一部資産の報告を怠っているのが要因という。【村上尊一】