ワクチン開発企業へサイバー攻撃激化! 特許取得による収益狙いか 中国から日本に「闇ワクチン」持ち込みも

新型コロナウイルスの感染拡大で、政府は東京都と埼玉、千葉、神奈川3県の首都圏を対象にコロナ特措法に基づく緊急事態宣言を出す。事態を打開する期待が寄せられているのがワクチンだが、2月下旬にも始まる国内での接種を前に、中国の「闇ワクチン」が日本に持ち込まれ、富裕層に接種されているとの報道もあった。そうしたなか、製薬会社などワクチン開発企業へのサイバー攻撃が相次いでいる。狙いはどこにあるのか。 ◇ 菅義偉首相は4日の記者会見で、ワクチンについて「できる限り、2月下旬までには、接種開始できるように政府一体となって準備を進めている」と強調。医療従事者、高齢者、高齢者施設の従業員から順次開始し、「私も率先して接種する」と述べた。 コロナ禍のゲームチェンジャーになる可能性もあるワクチンだけに、いち早く手に入れようとする動きもある。元日付の毎日新聞は、中国で製造したとされる未承認ワクチンが日本に持ち込まれ、日本を代表する企業の経営者など一部の富裕層が接種を受けていると報じた。 中国から持ち込まれたワクチンを接種する意味はあるのか。 日本医科大の北村義浩特任教授(感染症学)は、「輸入元で承認されていない場合は違法になる可能性もある。80代以上の高齢者や重度の糖尿病など基礎疾患がある人でなければ、先を競って接種してもどんなメリットがあるのか、はなはだ疑問だ」と語る。 東北大災害科学国際研究所の児玉栄一教授(災害感染症学)は、「医薬品として厳格な管理・保管・移送ができていたのかのか保証がない。菌や異物の混入、濃度の違いなど品質の問題も確認は難しい」という。 個人のリスクだけでなく、公衆衛生上のリスクもあるという。児玉氏は、「正規品と混在し始めると、誰にワクチンを接種したのか、把握できなくなる。ワクチンの効果だけでなく、どのワクチンによる副作用かも不明確になりかねない」と指摘する。 サイバー空間でもワクチンを狙う動きは激化している。昨年11月下旬、北朝鮮の関係者と疑われるハッカー集団が英製薬大手アストラゼネカにサイバー攻撃を試みたとロイター通信が報じた。同社のワクチンの情報が狙われた可能性があるが、攻撃は失敗したとみられるという。 12月上旬には、欧州医薬品庁(EMA)がサイバー攻撃を受け、ワクチンに関する文書についてハッカーにアクセスされたと公表。米製薬大手ファイザーや独製薬大手ビオンテックはEMAへのサイバー攻撃により、新型コロナワクチンの開発に関する資料が不正にアクセスされたと発表した。米バイオ医薬品大手モデルナもEMAへのサイバー攻撃で関連文書に不正アクセスを受けたとしている。
新型コロナウイルスの感染拡大で、政府は東京都と埼玉、千葉、神奈川3県の首都圏を対象にコロナ特措法に基づく緊急事態宣言を出す。事態を打開する期待が寄せられているのがワクチンだが、2月下旬にも始まる国内での接種を前に、中国の「闇ワクチン」が日本に持ち込まれ、富裕層に接種されているとの報道もあった。そうしたなか、製薬会社などワクチン開発企業へのサイバー攻撃が相次いでいる。狙いはどこにあるのか。

菅義偉首相は4日の記者会見で、ワクチンについて「できる限り、2月下旬までには、接種開始できるように政府一体となって準備を進めている」と強調。医療従事者、高齢者、高齢者施設の従業員から順次開始し、「私も率先して接種する」と述べた。
コロナ禍のゲームチェンジャーになる可能性もあるワクチンだけに、いち早く手に入れようとする動きもある。元日付の毎日新聞は、中国で製造したとされる未承認ワクチンが日本に持ち込まれ、日本を代表する企業の経営者など一部の富裕層が接種を受けていると報じた。
中国から持ち込まれたワクチンを接種する意味はあるのか。
日本医科大の北村義浩特任教授(感染症学)は、「輸入元で承認されていない場合は違法になる可能性もある。80代以上の高齢者や重度の糖尿病など基礎疾患がある人でなければ、先を競って接種してもどんなメリットがあるのか、はなはだ疑問だ」と語る。
東北大災害科学国際研究所の児玉栄一教授(災害感染症学)は、「医薬品として厳格な管理・保管・移送ができていたのかのか保証がない。菌や異物の混入、濃度の違いなど品質の問題も確認は難しい」という。
個人のリスクだけでなく、公衆衛生上のリスクもあるという。児玉氏は、「正規品と混在し始めると、誰にワクチンを接種したのか、把握できなくなる。ワクチンの効果だけでなく、どのワクチンによる副作用かも不明確になりかねない」と指摘する。
サイバー空間でもワクチンを狙う動きは激化している。昨年11月下旬、北朝鮮の関係者と疑われるハッカー集団が英製薬大手アストラゼネカにサイバー攻撃を試みたとロイター通信が報じた。同社のワクチンの情報が狙われた可能性があるが、攻撃は失敗したとみられるという。
12月上旬には、欧州医薬品庁(EMA)がサイバー攻撃を受け、ワクチンに関する文書についてハッカーにアクセスされたと公表。米製薬大手ファイザーや独製薬大手ビオンテックはEMAへのサイバー攻撃により、新型コロナワクチンの開発に関する資料が不正にアクセスされたと発表した。米バイオ医薬品大手モデルナもEMAへのサイバー攻撃で関連文書に不正アクセスを受けたとしている。