甲府市職員の向山敦治(あつじ)さん(当時42歳)が長時間労働の末に自殺してから17日で1年となるのを前に、樋口雄一市長が14日の定例記者会見で、職員の労働時間の適正管理に向けた対策の進捗(しんちょく)状況を説明した。
樋口市長は「二度と悲しい出来事が起こらないように職員の健康管理体制や労務マネジメントの取り組みを推進している最中だ」と述べ、勤務上の不安や悩みを匿名で受け付ける意見箱を庁舎内に設置したことを明らかにした。また、今年度中に業務用パソコンの過度な使用を抑制するシステムを導入する意向も示した。「すぐには結果は出せない問題」として、継続して労働環境是正に当たる姿勢を強調した。
このほか、職員組合と共同で「職場環境改善ワーキンググループ」を立ち上げたことや、職員を対象としたアンケートを実施したことを報告した。
向山さんの自殺を巡っては、亡くなる前の2019年12月に勤務時間外で向山さんのパソコンが起動していた時間が180時間超に上っていたことが判明。遺族は20年12月、長時間労働が自殺の原因として、民間の労災に当たる公務災害の認定を申請している。【梅田啓祐】