2019年7月の参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件で、公職選挙法違反に問われた元法相で衆院議員の河井克行被告(57)の公判が25日、東京地裁(高橋康明裁判長)で開かれ、亀井静香・元金融担当相の男性元公設秘書(70)が証人尋問で、計300万円を克行議員から受領したことを認めた。現金を受け取ったとされる100人のうち最高額で、「異常だと思ったが、政界の要人なので断れなかった」と証言した。
音声と映像を広島地裁とつなぐビデオリンク方式で証言した。元秘書によると、克行議員とは19年5月31日、地元事務所で面会。克行議員の妻で参院議員の案里被告(47)=公選法違反で1審有罪=の選挙戦について切り出され、「企業や団体から締め出されていて大変な状態。助けてください」などとして封筒に入った現金100万円を渡されたという。
残りの現金200万円は同年7月3日に広島市のホテルで受け取ったといい、「選挙終盤で、しっかり頑張ってほしいということだったと思う」と振り返った。
いずれも公選法に抵触する金だと考えたとしたが、克行議員から顧問として働いてほしいと打診を受けており、そうした趣旨もあったとの認識を示した。断れなかった理由を「克行議員は当選7回を数える政界の要人だった」と述べた。
亀井事務所は野党候補を応援する立場だったが、亀井氏からは「できることをやってやれ」と言われており、案里議員への支持を知人に呼び掛けたこともあったという。買収の疑いが表面化した20年5月、克行議員から現金を受け取ったことを亀井氏に報告すると、「ばか者」と叱られたという。【遠山和宏】