高齢女性が農林年金を提訴 「説明不足で減額」約415万円支払い求める

農林漁業団体職員共済組合(農林年金)から十分な説明がなかったため受給できるはずの年金を受け取れなかったとして、福岡市西区の80代女性が20日、同組合に差額など約415万円を求める訴訟を福岡地裁に起こした。
訴状によると、女性は福岡市農協に32年間勤務し、夫も別の農協に約6年勤めていた。2001年末に夫が死亡し、翌年1月には女性が65歳になったため、退職年金と遺族年金を組み合わせる形で受給していた。
その後、農林年金は02年4月に厚生年金と統合され、制度変更で受給方法が複雑となった。女性も受給方法の選択肢が七つあり、選ぶ方法によって受給額が違っていた。
女性側は、この時点で職員から一切説明がなかったため、もらえるはずの年金が受給できなかったと主張。17年4月に説明を受けて最も多く受給できる方法に切り替えたが、02年4月から17年3月の差額など約415万円の支払いを求めている。
農林年金は、農林漁業団体の職員のための公的年金制度で、同組合によると18年3月末の職員数は約40万人。提訴後の記者会見で女性は「私だけの問題ではないかもしれない」と憤る。同組合は「コメントは差し控える」としている。【宗岡敬介】