福島県須賀川市で22日夜、中古車販売店を経営する佐久間剛さん(37)(鏡石町旭町)が拳銃のようなもので頭を撃たれて殺害された事件で、県警は23日、須賀川署に180人態勢の捜査本部を設置した。現場周辺では、複数の住民が銃声のような音を聞いたと証言。犯人は拳銃を持って逃走しているとみられ、住民には不安が広がっている。
22日午後7時10分頃、佐久間さんの妻から「夫が倒れたかもしれない」と須賀川署に通報があった。約10分後、同署員が同市陣場町の中古車販売店に駆けつけると、佐久間さんが頭から血を流して倒れ、約3時間後に死亡が確認された。司法解剖の結果、死因は頭部銃創による脳損傷だった。
近くの警備会社の男性は、同店から「『パン、パン』と音が聞こえた」と証言。現場近くに住む女性会社員(38)は「3秒ほどの間隔で『パン』と4回鳴った。2、4回目は『うわー』という男の人の野太い叫び声も聞こえた。子供もいるので安心できない」と話した。
同店では23日、警察官らが朝から現場検証を行い、周囲は緊張に包まれた。24日は、付近の小中学校の登下校の時間に署員らが通学路に立つなどして警戒する。現場裏手の県立須賀川桐陽高校は保護者にメールを送り、登下校時の注意を呼びかけた。同校教頭は「発砲事件は非常に怖い。生徒たちは複数人で登下校してほしい」と話した。
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佐久間さんの知人からは、驚きや悲しみの声が上がった。鏡石町の自宅周辺では、家族で仲良く散歩する姿があったといい、小中学校で同級生だった男性会社員(37)は「最近も散歩しているところを見かけたばかりで、びっくりです」と肩を落としていた。
佐久間さんが以前勤めていた会社の後輩だった福島市の30歳代男性は、2か月前に一緒にスノーボードに行ったばかり。「ニュースでショックを受けて現場に来た。かわいがってくれた優しい先輩だったので本当に残念」と涙ぐんだ。