「アイフォーン発火で夫婦焼死」 遺族がアップルジャパンを提訴

米アップル社製のスマートフォン「アイフォーン」の充電中の発火が原因で火災が発生し、愛知県の夫婦が亡くなったとして、遺族が25日、製造元のアップルジャパン合同会社に対し、製造物責任法(PL法)に基づく約1億4000万円の損害賠償を求める訴訟を名古屋地裁に起こした。原告の一人である男性は「原因を明らかにし、同じようなことが二度と起こらないようにしてもらいたい」と訴えた。
訴状などによると、火災は2019年秋ごろ、愛知県内の2階建て住宅の1階リビングで発生。住宅は全焼し、2階で就寝中だった夫婦が焼死した。ほかの家族は逃げて無事だった。
消防の火災原因判定書によると、こたつテーブルの下で見つかった純正の充電器につながれていたアイフォーンの周囲の焼損が激しかった。消防は出火原因を「特定できなかった」とする一方、「アイフォーンから出火した可能性が考えられる」と結論づけた。こたつはテーブルとして使用しており、布団もかかっておらず、電源コードも入っていなかったという。原告側は「ほかに出火原因となり得る電気機器はなかった」などとして安全性を欠く欠陥があったと主張している。
原告の男性によると、アップル側からは「アイフォーンが原因ではない」と返答があったという。記者会見した原告側の石川真司弁護士は「全国で事故が相次いでおり、被害が社会に周知されていない。同種事故の予防をメーカーに訴えかける契機にしたい」と話した。一方、アップル側は取材に応じていない。【佐久間一輝】