新型コロナウイルスの緊急事態宣言の期限が7日に迫るなか、首都圏1都3県について予定通り解除するのか、再延長するのか議論になっている。このまま解除すると5月にも感染「第4波」が来ると危惧する専門家もいるが、どんな対策が必要なのか。
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東京都の1日の新規感染者は121人にとどまった。ただ、2月末には感染者数の7日間平均が前日から増加に転じる場面もあった。
千葉県の1日の新規感染者は東京を上回る127人。千葉県と埼玉県は病床の逼迫(ひっぱく)も深刻だ。
千葉県の森田健作知事は1日、緊急事態宣言に関し「(感染状況が)現状か悪化するなら解除は難しい」と記者団に述べた。埼玉県の大野元裕知事も「解除できるという確信に至っていない」と慎重な考えを示した。
順天堂大の堀賢教授(感染制御学)は、「下げ止まりがみられる。東京五輪の準備のため解除の必要があるのかもしれないが、重症者の病床占有率が20%以下、東京の1日の感染者数が2ケタまで下げた段階で解除しないと、5月の大型連休に第4波のリスクもある」と指摘する。
日本医科大の北村義浩特任教授(感染症学)は、「今月末までに都内の1日の感染者数が100人以下となる可能性はある。緊急事態宣言への慣れも出てきている。緊急事態宣言を再延長する場合には引き締める取り組みも併せて必要だ」と課題を指摘する。
医療逼迫の原因となりやすい高齢者への感染も懸念される。都内の90代の感染者は2月25日に10人、26日に8人、27日に5人、そして28日は30人だった。
前出の堀氏は、「若年層の家庭へのウイルス持ち込みなどを介して高齢者施設や医療機関でクラスター(感染者集団)が続いていた影響が残っている。自分を守る行動について、テレビや動画サイトなど世代ごとに発信方法を変えることも必要ではないか」と提言した。
各地で確認された変異株も不安材料で、政府の対策分科会の尾身茂会長は「もう(変異株が)増えるプロセスに入っている」と警告した。
前出の北村氏は「飲食店の感染対策指針の見直しや、会話を控えて1人で食べる『黙孤食』の推進が必要だ。花見や卒業式などのイベントも向こう1年は控えるべきだろう。現状では変異株に関する知識はゼロに近いので、お金は動いても人は動かない経済対策を進めるべきだ」と語った。