容疑者所持の音声データ消去 証拠隠滅容疑で警部補ら書類送検

公務執行妨害事件の容疑者が持っていたICレコーダーの音声データを勝手に消したとして、兵庫県警は12日、高砂署地域課の男性警部補(50)ら署員3人を証拠隠滅容疑で書類送検し、警部補を停職1カ月の懲戒処分にした。
送検容疑は2020年10月1日、高砂市役所で市職員の胸を押して公務執行妨害容疑で現行犯逮捕した男性が持っていたICレコーダーのデータを勝手に消したとしている。
県警監察官室によると、3人は男性を逮捕する際に「胸を押したら暴行や」などと説明。男性はこのやり取りを録音していた。警部補は逮捕後に自身の説明が誤りだったと思い、男性から預かったレコーダーの全データを消したという。
他の2人も警部補に向けた「消さなあかんすね」などの発言が不適切だったとして、署長から厳重注意を受けた。【春増翔太】