レンタカーを借りた者が払わなかった放置違反金は、貸し出したレンタカー会社が払うべきーー。そのような判決が先ごろ、岡山地裁であった。 岡山市のレンタカー会社が、放置違反金納付命令の取り消しを求めて、裁判を起こしていたが、請求は棄却された。 裁判の争点は2つ。違反金支払いの責を問われるレンタカーの「使用者」は誰か。そして、警察は運転者を特定する努力をするべきか。 訴えた社長も、業界団体も、「おかしな制度で、逃げ得を許すことになる判決」と話す。 また、法改正時に、業界団体と警察の間で結ばれた「約束」が守られていないという。 社長は控訴して、制度のおかしさを問い続ける。(ニュース編集部・塚田賢慎) ●こんな駐車違反だった 岡山地裁は2月16日、岡山市のレンタカー会社が、放置違反金納付命令の取り消しを求めていた裁判で、原告の請求を棄却した。 2020年7月15日に提訴していたのは、吉備キビレンタカーの社長・湯浅健さん。 同社は、2020年1月7日、男性客に、同日から2月6日まで1カ月の期間、「わ」ナンバーのレンタカー(軽自動車)を3万40円で貸し出した。 1月25日午後0時15分、岡山市中区の交差点に止められている車を警察が発見。運転者の姿はなく、エンジンキーは抜かれていた。警察は道路交通法第44条1号に違反しているとして、確認標章をフロントガラスに貼り付け、放置駐車違反情報連絡票を同社にファクスした。 また、県公安委員会は、2月10日、同社に弁明通知書を送付し、3月13日には、放置違反金1万8000円の納付命令をおこなった。 これに対して、同社は、4月8日、公安委に、(1)1月25日当時、車を利用客に貸していたこと、(2)前記のファクスを受けた同社が、利用客に連絡したところ「駐車違反を取り下げてもらうように話が付いた」という旨を伝えられたことなどを記載した弁明書を提出した。 ●今回の処分は適法か? 2つの争点と判決のポイントは 裁判で、原告は、自らは放置車両の「使用者」(道交法第51条の4第4項)にあたらないなどとして、放置違反金納付命令は違法であると主張し、取り消しを求めていた。 判決は、原告であるレンタカー会社を放置車両の「使用者」と認め、請求を棄却している。 裁判では、以下の2つが争点となった。 (1つめの争点)同社が同法51条の4第4項の「使用者」にあたるか (2つめの争点)警察(公安委員会)が運転者である利用客の責任を追求することなく、納付命令をおこなったことが適法か ●レンタカー会社は、貸し出した車の使用者なのか
レンタカーを借りた者が払わなかった放置違反金は、貸し出したレンタカー会社が払うべきーー。そのような判決が先ごろ、岡山地裁であった。
岡山市のレンタカー会社が、放置違反金納付命令の取り消しを求めて、裁判を起こしていたが、請求は棄却された。
裁判の争点は2つ。違反金支払いの責を問われるレンタカーの「使用者」は誰か。そして、警察は運転者を特定する努力をするべきか。
訴えた社長も、業界団体も、「おかしな制度で、逃げ得を許すことになる判決」と話す。
また、法改正時に、業界団体と警察の間で結ばれた「約束」が守られていないという。
社長は控訴して、制度のおかしさを問い続ける。(ニュース編集部・塚田賢慎)
岡山地裁は2月16日、岡山市のレンタカー会社が、放置違反金納付命令の取り消しを求めていた裁判で、原告の請求を棄却した。
2020年7月15日に提訴していたのは、吉備キビレンタカーの社長・湯浅健さん。
同社は、2020年1月7日、男性客に、同日から2月6日まで1カ月の期間、「わ」ナンバーのレンタカー(軽自動車)を3万40円で貸し出した。
1月25日午後0時15分、岡山市中区の交差点に止められている車を警察が発見。運転者の姿はなく、エンジンキーは抜かれていた。警察は道路交通法第44条1号に違反しているとして、確認標章をフロントガラスに貼り付け、放置駐車違反情報連絡票を同社にファクスした。
また、県公安委員会は、2月10日、同社に弁明通知書を送付し、3月13日には、放置違反金1万8000円の納付命令をおこなった。
これに対して、同社は、4月8日、公安委に、(1)1月25日当時、車を利用客に貸していたこと、(2)前記のファクスを受けた同社が、利用客に連絡したところ「駐車違反を取り下げてもらうように話が付いた」という旨を伝えられたことなどを記載した弁明書を提出した。
裁判で、原告は、自らは放置車両の「使用者」(道交法第51条の4第4項)にあたらないなどとして、放置違反金納付命令は違法であると主張し、取り消しを求めていた。
判決は、原告であるレンタカー会社を放置車両の「使用者」と認め、請求を棄却している。
裁判では、以下の2つが争点となった。
(1つめの争点)同社が同法51条の4第4項の「使用者」にあたるか
(2つめの争点)警察(公安委員会)が運転者である利用客の責任を追求することなく、納付命令をおこなったことが適法か