実は“超ワケあり丼”だった。高級魚を密漁していたとして、漁業法違反などの疑いで、長崎市の指定暴力団山口組傘下組織の組長の男(51)らが逮捕され、その後略式起訴された事件があった。密漁された高級魚は市内の飲食店で格安の海鮮丼などとして提供され、観光客やサラリーマンらに人気だった。
長崎県警は7月に組長らを逮捕。逮捕容疑は、同市野母町の三ツ瀬灯台から南東約50メートルの沖合で許可なく潜水器材などを使って漁をした疑い。27日付読売新聞は、長崎区検が26日、組長らを同法違反などで長崎簡裁に略式起訴したと報じた。
密漁された魚介類が提供されていたのが、同市内の長崎料理店。評価サイトでは、地元の高級魚アラの刺し身について「長崎ではまず味わえない一品」「コスパ最高のお店」などという口コミがあり、評価は「3・16」(5が最高)の評価を得ていた。
ランチとして提供されている「あら煮定食」は、小鉢・サラダ・ご飯・みそ汁付きで800円。刺し身盛り合わせやくじら盛り合わせ、焼き肉セットや握りすしの付いたコースメニューで3240円という激安価格だった。
目玉メニューが1日20食限定の日替わり海鮮丼で、ワンコイン(500円)と格安で提供されていた。フェイスブックに「味、値段も良いですよ」との投稿もあった。
観光客やサラリーマンにとっては低価格で高級魚が食べられるのは歓迎だったはずだが、どこから直送されたのか、知る由もなかっただろう。