大阪府大東市のマンションで大阪産業大4年吉岡
桃七
( ももな ) さん(21)が殺害された事件で、吉岡さんの傷は背面に集中していたことが、府警への取材でわかった。府警は逃げ回る吉岡さんが
執拗
( しつよう ) に襲われたとみている。
2階の部屋の火災で死亡していたのは、この部屋に住む会社員の男(48)と判明。事件当時、吉岡さんの部屋のベランダからよく似た人物がはしごで下りる姿が目撃されており、府警は、男が吉岡さんを殺害した後、自室に戻って火を放ったとみて、殺人と現住建造物等放火容疑で捜査している。
発表によると、吉岡さんは28日朝、マンション3階の自室で襲われて死亡。直後に真下の2階の部屋で火災が発生し、室内で倒れていた男が死亡した。吉岡さんは、パジャマ姿でベッド横に倒れており、ベッドの上には複数の鈍器や刃物が残されていた。30日の司法解剖の結果、吉岡さんの死因は失血死で、背中や手足など数十か所に切り傷や殴打痕があり、後頭部は骨折していた。男は一酸化炭素中毒死だった。
男は、同府吹田市内のビルメンテナンス会社に勤務。約5年前からこの部屋に一人で暮らしていた。吉岡さんは大学入学時の2018年春に入居。これまでの捜査では2人に接点は確認されていないが、男は4月上旬、自室の壁をたたくなどし、隣人と騒音トラブルになっていたとの情報もあり、府警が調べている。