森友改ざん「赤木ファイル」 国が文書の存在認める方針

学校法人「森友学園」への国有地売却を巡り、財務省の決裁文書改ざんに加担させられたとして自殺した近畿財務局職員、赤木俊夫さん(当時54歳)の妻が国などに損害賠償を求めた訴訟で、国は赤木さんが改ざんの詳細な経緯を記した文書の存在を認める方針を固めた。複数の政府関係者が明らかにした。国はこれまで文書の存否を明らかにしていなかった。6日にも妻側と大阪地裁に書面で回答する見通しだ。
「見つかったから出すということだ」
官邸幹部は「どの文書かを特定するのに時間がかかっていた。見つかったから出すということだ」と述べ、裁判所に存在を伝える方針を明言した。今後は国側と妻側、裁判所の3者で文書内容の開示を巡る協議が続くとみられる。
文書は「赤木ファイル」と呼ばれ、財務省の詳細な指示内容や改ざん前後の記載の比較などがとじられているとされる。赤木さんの精神的苦痛の立証に不可欠な文書だとして、妻雅子さん(50)が2月、文書の提出を国に命じるよう大阪地裁に申請。地裁は国側に対し、5月6日を期限に書面で回答するよう求めていた。
訴状などによると、赤木さんは、森友学園への国有地売却問題が発覚した2017年2月以降に数回、上司の指示を受けて改ざん作業に関与させられた。17年7月にうつ病と診断されて休職。改ざんが発覚した直後の18年3月に自宅で命を絶った。
雅子さんは20年3月、国と改ざんを主導した佐川宣寿・元財務省理財局長を相手取って提訴。国側に文書の開示を求めたが、国側は財務省の調査などで改ざん内容と経緯は既に明らかになっているとして、「回答の必要はない」「探索中」などと文書の存否を明らかにしてこなかった。
麻生太郎財務相も「賠償請求訴訟の最中で、訴訟に関わることは訴訟外で答えることは控えている」と述べていた。【松本紫帆】