大型で強い台風17号は21日、東シナ海を北上し続け、沖縄本島などが一時暴風域に入った。22日には九州に接近し、24日にかけて日本海を北東に進み北日本に近づく恐れがある。3連休中の台風の接近に伴い、気象庁は暴風や高潮、土砂災害などに厳重な警戒を呼び掛けている。台風15号で被災した千葉県周辺では23日にかけて強い風が吹き、断続的に雨が降る見通し。
気象庁によると、台風17号は21日午後11時現在、東シナ海上を時速約20キロで北に進んでいる。中心気圧は970ヘクトパスカル、最大風速は35メートル、最大瞬間風速は50メートル。中心の南東側200キロ以内と北西側150キロ以内が風速25メートル以上の暴風域となっている。
宮崎県日向市ではサーフィン中の親子が流され、父親で福岡県大野城市の会社員男性(60)が死亡、長男が行方不明となっている。当時宮崎県内は波浪注意報が出ていた。沖縄県では21日午後8時現在、風にあおられ転倒するなどして19人が軽傷を負ったほか、午前中には約4万世帯が一時停電した。
台風の接近で南から暖かく湿った空気が流れ込むため、大気の状態が不安定になり、23日午前0時までの24時間に予想される雨量は多いところで、九州南部400ミリ▽四国350ミリ▽九州北部300ミリ▽近畿180ミリ▽中国150ミリ▽奄美100ミリ。その後の24時間は近畿、北海道が100~200ミリ、九州北部、四国が100~150ミリなど。九州北部では22日にかけて最大瞬間風速45メートルの風が吹くと予想されている。【吉住遊、西嶋正法】