浜松市、DV夫に誤って住所通知 女性に転居費など63万円賠償

浜松市は27日、元夫からのDV(ドメスティックバイオレンス)被害を受けて離婚し、市に被害を申告していた女性の転居先住所が分かる書類を誤って元夫に送付していたことを明らかにした。女性は再度の被害を恐れて引っ越しせざるを得なくなった。市は女性に謝罪し、慰謝料や転居費など63万6594円の損害賠償金を5月に支払い、女性と和解した。
市によると、保育所に通う子どもがいる生活保護世帯に文房具購入費などを支給する事業を行っており、3月に女性に申請を促す書類を送る際、誤って女性が元夫と以前に同居していた住所に郵送した。元夫の指摘で誤送付が発覚。書類には女性の新しい住所が記載されていた。
市はこの事業での書類の郵送をやめ、保育所から保護者に手渡すように変更した。市は「女性に迷惑をかけ、市民からの信用も失墜させ深く反省している」としている。【福沢光一】