茂山千作さん死去=大蔵流狂言師、74歳

大蔵流狂言師の五世茂山千作(しげやま・せんさく、本名正義=まさよし)さんが21日午前6時30分、膵臓(すいぞう)がんのため京都市の病院で死去した。74歳だった。京都市出身。葬儀は同市左京区西寺町通仁王門上る正往寺町457の大蓮寺で。喪主は長男の十四世茂山千五郎(しげやま・せんごろう)さん。
人間国宝だった故四世茂山千作さんの長男。4歳で初舞台を踏み、1994年に十三世千五郎、2016年に千作を襲名した。父のおおらかさを受け継ぎながら、繊細さのある芸に定評があった。「釣狐」「花子」など古典のほか、SF狂言「狐と宇宙人」(小松左京作)、平安時代の「新猿楽記」を踏まえた「袈裟求」(織田正吉作)など新作狂言にも取り組んだ。08年文化庁芸術祭大賞。
[時事通信社]