聖火リレー「対策し予定通り」 大阪市中止表明、各知事の反応は

東京オリンピックの聖火リレーが大阪市で中止の方向となったことを受け、聖火リレーが目前に迫る自治体の知事らからは理解を示す声がある一方、感染対策をして「予定通り実施する」という意向が相次いだ。
新年度初の週末となる3日と4日に聖火を迎える岐阜県。古田肇知事は「中止する必要はない。観覧場所を絞ったり、密を防いだりしながら、安全第一でやってもらう」と語った。沿道の状況を確認し、混雑が予想される地点には「密対策スタッフ」を配置して、観客を分散させるという。
大阪府の吉村洋文知事は新型コロナウイルスの「まん延防止等重点措置」が適用される大阪市内での聖火リレー(14日)を中止する意向を表明、大会組織委員会も尊重する方針を示した。
5、6日に聖火リレーが迫る愛知県の大村秀章知事は1日の定例記者会見で「密になるような形での聖火リレーは控えた方がいいという判断は率直に受け止めたい。そういう判断はあり得る」と話し、大阪市での中止に理解を示した。一方、県内での聖火リレーはオンライン中継の視聴を促すなどし、「感染対策をしっかりしたうえで実行したい」としている。
3月25日に福島県で始まって以来、初の大都市開催となる名古屋市の河村たかし市長も「注意して実施すればいい。楽しみにしている人も多い」と話した。
愛知県からトーチがつながれる三重県の鈴木英敬知事は「人が密集するかもしれない場所の当たりをつけ、間隔をとってもらうような足跡マークをつけるなど調整している」として、対策をとったうえで予定通り行う考えだ。
三重県から引き継ぐ形で聖火が9、10日に世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に含まれる「那智の滝」などを巡る和歌山県。仁坂吉伸知事は1日の記者会見で、大阪府の判断について「中止ということもあり得るだろう。道を走っていても感染すると判断されたのであれば正しい」と理解を示した。和歌山県では2日まで4日連続で2桁の新規感染者が発表され、県は「第4波に入った」と警戒するが、県内のリレーについては「油断はできないが、現時点で中止する必要はない。そうならないよう、感染拡大地域へ出かけての飲食などを控えてほしい」と呼びかけている。
11、12日に聖火を迎える奈良県も実施する方針で、観客の立ち入り制限なども予定していない。当日は県や市町村の職員が沿道に立ち、大声での声援を控え、マスクの着用や人同士の距離を十分に保つよう観客に呼びかける。県の担当者は「今のところ、大会組織委員会のガイドラインに従ってしっかりと感染対策を取り、リレーを実施する予定だ」と話した。【黒詰拓也、太田敦子、岡正勝、谷口豪、新宮達、久保聡】