あだ名は“ブリキのパンツを穿く男”……両陛下をサポートする新侍従長の素顔

4月1日、天皇皇后両陛下を補佐する側近トップの侍従長に別所浩郎(こうろう)氏(68)が就任した。中学時代の同級生が、重職に就くかつての級友を懐かしそうに語る。
「優秀だけど、それを鼻にかけたりしない、飄々とした男でした。灘高校から東大文Ⅰにトップで合格したらしいと当時話題になっていた。将来は外交官になりたいとその頃から言っていました」
東大法学部卒業後の1975年、外務省に入省。外務審議官、韓国大使、国連大使などを歴任した。
「小泉内閣では総理秘書官を務めました。省内でも名の知れた頭脳明晰な人物で、醜聞や女性問題とも無縁。秘書官時代のあだ名は“ブリキのパンツを穿く男”でした」(政治部デスク)
兵庫県神戸市の出身。小中学校時代をニュージーランドで過ごした。
「父親は三井物産の社員。中2の時に帰国して、あっさり灘高に合格しましたが、勉強漬けだった印象は全然ない。同じ校区には作家の中島らも(故人)がいて高校から同級生だったはず」
こう語る前出の同級生が、秘話を続ける。
「歴史が好きでね。特に関心を寄せていたのが飛鳥時代。中学の時、友達3人で奈良へ旅行に行き、飛鳥や奈良文化ゆかりの場所を訪ね歩いたことがある。薬師寺や唐招提寺、蘇我入鹿の首塚とかね。その時、壬申の乱について熱心に語っていたのを覚えています」
壬申の乱といえば、大化の改新を主導した天智天皇の崩御後、皇弟(後の天武天皇)と皇子が皇位を巡って争った内乱だ。
「諸説ある天智と天武の関係性や系譜の分岐など、中学生とは思えない知識を披露していました」(同前)
別所氏と雅子さまの接点
古代の皇族に思いを馳せたイガグリ頭の少年は、時を経て、天皇皇后両陛下の最側近に。雅子妃は東大法と外務省の後輩にあたる。
「雅子さまが配属された北米局に別所氏もいたことがあります。当時、雅子さまは何度も米国に出張していましたが、それをバックアップしていたのが別所氏だったはず。雅子さまにとっては長年の信頼関係がある、頼れる侍従長なのでは」(政治ジャーナリスト)
昨年1月、別所氏は侍従次長に着任していたが、
「直後、コロナ禍に。『私は行幸啓(天皇皇后の地方お出まし)を一度もしていない』とよくこぼしていました」(宮内庁担当記者)
趣味は能楽。自身も鼓を嗜む。「学究肌で真面目一徹。リスクを取っての目立った功績はなく、良くも悪くも失点をしないタイプ」(外務省関係者)。安倍晋三前首相が「雰囲気的にもピッタリだ」と評した資質を生かして、令和の皇室を支えていく。
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2021年4月8日号)