新型コロナウイルスは、人々の死別の形も変えている。3密や感染拡大を避けるため葬儀や法事の簡素化が進み、みとりや収骨もできないなど最期の別れに暗い影を落とす。専門家は「遺族の心のケアが課題」と指摘する。【真貝恒平、高橋由衣】
大正大地域構想研究所・BSR推進センターが2020年5月に全国の寺院関係者に行ったインターネット調査によると、新型コロナにより葬儀で変わった点について選択式(複数回答)で尋ねたところ、回答者517人のうち「会葬者の人数が減った」が458人(88・6%)で最多。「(通夜を省略した)『一日葬』など葬儀の簡素化」が212人(41%)と続いた。
また、法事でも「中止や延期」が454人(87・8%)を占めた。「親戚や家族に(感染リスクの高い)高齢者がおり、延期したいとの申し出が多いように感じる」といった記述もあり、新型コロナの影響で簡素化が進む実態が浮かぶ。
今年1月中旬、葬儀サービス会社「よりそう」(東京都)が全国の葬儀社90社に「最も多い葬儀の形式」を尋ねた調査でも一日葬が41%。一般葬はコロナ禍前に1割程度あったが1%になったという。
感染者が亡くなった場合、遺族らが収骨できるかについて北海道内の公営火葬場では対応が割れる。小樽市の担当者は「遺族全員に感染リスクがあるわけではないが、職員に感染者が出れば運営ができなくなる。感染予防のために遠慮いただいている」と理解を求めた。
新型コロナで亡くなった際、公営火葬場で遺族らが収骨できるか
札幌市 できない
小樽市 できない
苫小牧市 できない
旭川市 できる
函館市 できる
※道内主要自治体の一部。取材を基に作成。