「楽屋」「エレジー」などの劇作家・清水邦夫さん 老衰のため死去、84歳

劇作家の清水邦夫(しみず・くにお)さんが15日午後0時46分に老衰のため、亡くなったことが分かった。日本劇作家協会が発表した。84歳だった。
同事務局によると、昨年12月から体調を崩していた。2001年6月に上演された妻で女優の松本典子さん(享年78)主演の舞台「女優N―『戯曲推理小説』より」が最後の作品になった。
清水さんは1936年、新潟県生まれ。早大在学中に発表した初戯曲「署名人」でデビューした。卒業後、岩波映画社を経て65年にフリーとなり、劇作家として活動する。
69年の「真情あふるる軽薄さ」から、演出家の蜷川幸雄さん(享年80)とコンビを組む。現代人劇場、櫻社で蜷川さん演出による話題作を発表し、「ぼくらが非情の大河をくだる時」で岸田戯曲賞を受賞した。
76年から松本さんらと演劇企画「木冬社」で作・演出を手がけた。80年「わが魂は輝く水なり」で泉鏡花文学賞、83年「エレジー」で読売文学賞を受賞。他の代表作に「タンゴ・冬の終わりに」「楽屋」「火のようにさみしい姉がいて」「雨の夏、三十人のジュリエットが還(かえ)ってきた」「夢去りて、オルフェ」など。
葬儀・告別式は近親者のみで執り行う。喪主はなく、遺族の希望で香典、献花は辞退する。