【コロナ戦争の戦犯】ワクチン接種遅れの戦犯、政府も手に負えない“獅子身中の虫”厚労医系技官 担当室長や23人宴会課長ら医師資格を持つ官僚が動き鈍い医師の盾に

新型コロナウイルスの「第4波」が指摘されるなか、日本でも先週から、高齢者へのワクチン接種が始まった。ただ、人口あたりの接種率は1%に満たず、数十%というイスラエルや米国、英国などから大きく出遅れている。国産ワクチンの開発も進んでいない。わが国は「医療先進国」「世界有数の病床数」を誇っていたはずだが、欧米に比べて感染者数は圧倒的に少ないのに、各地の感染対策病床は逼迫(ひっぱく)しつつあるという。一体どういうことなのか。注目される「医系技官」の存在。評論家の八幡和郎氏が「コロナ戦争の戦犯」に迫る。 ◇ 日本医師会の中川俊男会長は14日の記者会見で、大阪府などの感染状況を受けて、「第4波だ」「(大阪では)すでに医療崩壊が始まっている」「首都圏1都3県でも(医療崩壊が)発生する恐れがある」「(蔓延防止等重点措置ではなく)状況によっては、早期の緊急事態宣言発令も必要だ」「昨年の宣言時のような、『広範囲での強い外出自粛要請』などをせざるを得ない」と訴えた。 東京都医師会の尾崎治夫会長は13日の定例会見で、「(東京五輪は)これ以上、感染が広がることがあれば、無観客であってもなかなか難しい面も出てきている」と語った。 欧米に比べて、日本は感染者数も死者数も圧倒的に少ないのに、私には不可解に感じる。 コロナを克服して、日常の生活に戻る、ただ1つ方法は、ワクチンの接種を急ぐことだ。先行しているイスラエルや米国、英国では、経済も回復し始め、戦争の勝利を祝うような気分になりつつある。 ワクチンを打てば、1年くらいほぼ安心のようで、変異株が現れたらまた接種すればいいだけだ。かかっても軽い症状ですむ。PCR検査は、ウイルス自体を抑えられず、いわゆる「モグラたたき」に過ぎない。1週間ごとなど、頻繁に繰り返さないと意味がないのと大違いだ。 しかし、日本のワクチン接種は進まない。 海外では、何種類ものワクチンを併用しているのに、日本では米製薬大手「ファイザー」のワクチンだけで、他社のワクチンについては、田村憲久厚労相が「うまくいけば5月中に承認ということもあるかもしれない」(3月21日、NHK番組)と、のん気なことを言っている。 しかも、世界に例を見ない、「480万人もの医療従事者優先」というお手盛りだ。 海外では、最も危険な高齢者、特に施設にいる人や従業員が最優先だし、それなりに優先される医療従事者も狭い範囲だ。ドイツでは、高齢者の同居者が医師より優先される。高齢者の感染原因は、同居する家族からが多いのだから、優先度が高いことくらい少し考えれば分かる。
新型コロナウイルスの「第4波」が指摘されるなか、日本でも先週から、高齢者へのワクチン接種が始まった。ただ、人口あたりの接種率は1%に満たず、数十%というイスラエルや米国、英国などから大きく出遅れている。国産ワクチンの開発も進んでいない。わが国は「医療先進国」「世界有数の病床数」を誇っていたはずだが、欧米に比べて感染者数は圧倒的に少ないのに、各地の感染対策病床は逼迫(ひっぱく)しつつあるという。一体どういうことなのか。注目される「医系技官」の存在。評論家の八幡和郎氏が「コロナ戦争の戦犯」に迫る。

日本医師会の中川俊男会長は14日の記者会見で、大阪府などの感染状況を受けて、「第4波だ」「(大阪では)すでに医療崩壊が始まっている」「首都圏1都3県でも(医療崩壊が)発生する恐れがある」「(蔓延防止等重点措置ではなく)状況によっては、早期の緊急事態宣言発令も必要だ」「昨年の宣言時のような、『広範囲での強い外出自粛要請』などをせざるを得ない」と訴えた。
東京都医師会の尾崎治夫会長は13日の定例会見で、「(東京五輪は)これ以上、感染が広がることがあれば、無観客であってもなかなか難しい面も出てきている」と語った。
欧米に比べて、日本は感染者数も死者数も圧倒的に少ないのに、私には不可解に感じる。
コロナを克服して、日常の生活に戻る、ただ1つ方法は、ワクチンの接種を急ぐことだ。先行しているイスラエルや米国、英国では、経済も回復し始め、戦争の勝利を祝うような気分になりつつある。
ワクチンを打てば、1年くらいほぼ安心のようで、変異株が現れたらまた接種すればいいだけだ。かかっても軽い症状ですむ。PCR検査は、ウイルス自体を抑えられず、いわゆる「モグラたたき」に過ぎない。1週間ごとなど、頻繁に繰り返さないと意味がないのと大違いだ。
しかし、日本のワクチン接種は進まない。
海外では、何種類ものワクチンを併用しているのに、日本では米製薬大手「ファイザー」のワクチンだけで、他社のワクチンについては、田村憲久厚労相が「うまくいけば5月中に承認ということもあるかもしれない」(3月21日、NHK番組)と、のん気なことを言っている。
しかも、世界に例を見ない、「480万人もの医療従事者優先」というお手盛りだ。
海外では、最も危険な高齢者、特に施設にいる人や従業員が最優先だし、それなりに優先される医療従事者も狭い範囲だ。ドイツでは、高齢者の同居者が医師より優先される。高齢者の感染原因は、同居する家族からが多いのだから、優先度が高いことくらい少し考えれば分かる。