「うわさ信じないで」コロナ感染の市議、住民が体験語る 京都

新型コロナウイルス対策がテーマの座談会が18日、京都府宮津市金屋谷の大頂寺であった。2020年12月に感染が分かり、自ら公表した宮津市議の星野和彦さん(55)と、丹後地域の60代男性が、感染の経緯などを報告。体験談を通し、感染防止の重要性を認識してもらおうと企画した。
星野さんは、公務中に感染者と接触する機会があったことなどから発症。声が出にくいと感じたためPCR検査を受け、12月4日に陽性と分かった。当初は発熱やせき、味覚障害などの症状はなく、病院の隔離施設に入所後、せきや血たんの症状が続いた。退所後、自宅待機を経て同月24日から通常の生活に戻り、現在は健康状態に問題はないという。
男性は、同年11月に発症。初めは、せきと体のだるさを感じ、続いて発熱と味覚障害の症状があった。病院の集中治療室で数日間、人工呼吸器による治療を受けた。
星野さんによると、保健所の調査で、自身と濃厚接触したとみられる人への感染は確認されなかったといい、「マスクの着用や手洗い、うがい、密接状態の回避を確実に励行することが大切」と指摘した。さらに、陽性となった人に関するさまざまなうわさに触れ、「最も重要なのは、感染を巡る無責任なうわさを信じないこと。感染者への攻撃を慎しむことに尽きる」と強調した。【松野和生】