「紀州のドン・ファン」 覚醒剤は容疑者入手 和歌山県警会見

和歌山県田辺市の資産家、野崎幸助さん=当時(77)=が急性覚醒剤中毒で死亡した事件で、和歌山県警は28日、殺人などの容疑で元妻の須藤早貴容疑者(25)を逮捕した。午前11時から開かれた県警の記者会見には保田彰捜査1課長らが出席。冒頭、田辺署の岸谷孝行署長が「被害者の無念をはらすことができた。県民の期待にもこたえることができたと考えている」と述べた。記者会見での保田1課長との主なやりとりは以下の通り。
--容疑者の動機や認否は
「認否は回答を差し控える。犯行動機は遺産の件も含め現時点では確定的なことはいえない」
--容疑者の今の仕事は
「野崎さんの関連会社の代表取締役。役員報酬などがあったかどうかは今後の捜査になる」
--覚醒剤は容疑者が入手したのか
「須藤容疑者が入手したと考えている。入手ルートは差し控える」
--覚醒剤の投与量は
「一般的に覚醒剤の致死量は0・5~1グラムとされるがそれを超える」
--覚醒剤を野崎さんの口から投与したと断定した理由は
徳田太志刑事部長「注射跡がないなど解剖の結果から」
--事件直前に死んだ野崎さんの犬から覚醒剤は検出されたのか
保田1課長「覚醒剤の反応は見られなかった」
--野崎さんの死亡推定時刻は
「平成30年5月24日午後9時ごろ」
--当日は2人だけだったのか
「亡くなる数時間前に夕食をとっているが、その際2人きりになった時間があった」
--事件性を認めた理由は
徳田刑事部長「予定があるなど自殺につながる事実がなく、被害者が誤飲したものではないということで事故もない。須藤容疑者が薬物を入手した状況を突き詰め、事件であることを立証した」
--逮捕時の様子は
保田1課長「自宅で1人でいた。令状をしめしたところ、素直に応じた」
--共犯者の存在は?
「今後の捜査で明らかにしていきたい」