菅義偉首相は6日、新型コロナウイルス対策の関係閣僚会合を首相官邸で開催し、東京、大阪、京都、兵庫の4都府県に11日まで発令中の緊急事態宣言について、31日まで延長する方針を決めた。感染が拡大している愛知、福岡両県も12日から対象に加える一方、休業要請などの対策は一部緩和する方向だ。まん延防止等重点措置は適用対象に新たに北海道、岐阜、三重の3道県を加え、宮城県への措置は解除する見通しだ。7日の政府対策本部で決定する。
現在の宣言では、対象都府県の知事は酒類を提供する飲食店や大型商業施設などに休業を要請し、プロ野球などの大規模イベントも原則無観客としている。
政府は宣言を31日まで20日間延長し、大型商業施設について週末は引き続き休業要請する一方、平日は午後8時までの営業時間短縮を求めるにとどめる案で調整。ただ、知事の判断により平日も休業要請を可能とすることも検討している。平日開催のイベントについては、上限を設けて観客の入場を認める案が浮上している。
カラオケ設備や酒類を提供する飲食店に対しては引き続き休業を要請し、酒の店内持ち込みを受け入れる店も対象とする見通しだ。
緊急事態宣言を追加発令する愛知、福岡両県以外では、埼玉、千葉、神奈川、愛媛、沖縄の5県について現在適用中のまん延防止措置を継続する方針だ。
首相は6日夜、官邸で記者団に「あす専門家会議に諮り、期間や対象地域を決定したい」と述べた。政府は7日、専門家で構成する基本的対処方針分科会に一連の方針を諮問。衆参両院の議院運営委員会での報告後、対策本部で決定する。首相はその後、記者会見し国民に説明する予定だ。
政府として3度目となった今回の緊急事態宣言は4月25日に発令。首相は同月23日の記者会見で「ゴールデンウイーク(大型連休)中に対策を短期集中で実施し、感染を抑え込む」と説明していたが、大阪府内の病床逼迫(ひっぱく)が解消されないなど、感染拡大の傾向に歯止めがかからず、宣言延長が不可避と判断した。
東京都の小池百合子知事は6日、政府の方針決定に先立ち「宣言延長が必要」と指摘。大阪府の吉村洋文知事も「感染状況や医療の逼迫度合いを見た時に、現状の措置を継続すべきだ」と述べた。
東京、埼玉、千葉、神奈川の4都県は6日、宣言とまん延防止措置を31日まで延長するよう政府に要望。財政支援も求めた。大阪府、京都府、兵庫県も政府に宣言延長を要請した。一方で、日本百貨店協会は感染防止対策を徹底した上で12日以降に営業を拡大したいとして、「特段の配慮」を政府に要望した。【藤渕志保、竹内麻子、野田樹、松山文音】