やまゆり園でのパラ聖火採火、相模原市長が撤回を正式表明

2016年7月に利用者ら45人が殺傷された相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で東京パラリンピックの聖火を採火する市の決定に反対の声が上がっていた問題で、本村賢太郎市長は7日、臨時記者会見を開き、園での実施を撤回することを正式に発表した。本村氏は「ご遺族やご家族らの幅広い理解を得て実施することは難しいと判断した」と述べた。
同市は20年10月、やまゆり園で採火を行う方針を決定。21年2月に神奈川県と園を運営する社会福祉法人「かながわ共同会」と協議した上で、3月31日に実施を発表したものの、公表までに事件の遺族や被害者家族らに伝えていなかった。
この発表を受けて事件で娘の美帆さん(当時19歳)を失った母親や、重傷を負った尾野一矢さん(48)の父剛志さん(77)らが4月13日、「園は事件のあった場所で、フェスティバルをする場所ではない」と園での採火中止を市に要請。市は遺族や園の利用者らに意見を求める文書を送付し、集まった意見を検討した上で撤回を決めた。【池田直】