九州で激しい雨、運用変更後初の「避難指示」…天草市などに発令

九州南部を北上している梅雨前線に暖かく湿った空気が流れ込んだ影響で、20日午前、九州を中心に激しい雨が降った。熊本県天草市などには、避難情報の運用変更後初めて警戒レベル4の「避難指示」が発令された。
水害や土砂災害時に自治体が出す避難情報は20日から、災害対策基本法の改正に伴い、これまで警戒レベル4で出していた避難勧告と避難指示の併用を改め、指示に一本化するなど運用が変更された。
天草市は20日午前9時、土砂災害発生の恐れが非常に高まっているとして、市内の牛深町、久玉町、深海町、御所浦町の6753世帯、1万2924人を対象に警戒レベル4の避難指示を発令した。同県芦北町、津奈木町、水俣市でも避難指示が発令された。
気象庁によると、熊本県山江村で20日午前、1時間に54ミリの雨を観測するなど熊本、鹿児島両県を中心に激しい雨に見舞われている。
気象庁によると、西日本と東日本の広い範囲で21日にかけて大雨が予想されており、21日午前6時までに予想される24時間降水量は九州、四国、近畿で250ミリ、東海で200ミリなど。同庁は、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水・氾濫に警戒するよう呼びかけている。