兵庫県知事の公用車として使用されているトヨタの最高級車「センチュリー」について、今夏にもリース契約が見直される公算が大きくなった。県議会などで批判が上がっていたが、知事選(7月1日告示、18日投開票)に立候補予定の4人が読売新聞の取材に対し、いずれも乗り換えや公用車廃止を明言した。
知事公用車を巡っては昨年10月、新型コロナウイルス禍による財政悪化が懸念される中、県議会で高額なリース契約の妥当性が問題となった。
県は2019年8月、公用車をトヨタの高級車「レクサス」からセンチュリーに変更。7年間のリース代金が約700万円増の約2100万円となり、一部県議からは「公用車としてふさわしいのか」との声が上がっていた。
一方、井戸知事は「信頼性の高い走行性がある」「なぜ見直さないといけないのか」などと発言。しかし、県には900件超の苦情などが寄せられ、井戸知事は26年の更新時に見直す方針を示していた。
こうした状況を受け、知事選に立候補を予定する4人は、読売新聞の取材に対し、「財政事情にあった車に見直す」「公用車は不要」などと明言。知事選後の早い時期に見直す方針を示した。
知事選には、いずれも無所属で前副知事の金沢和夫氏(64)、元大阪府財政課長の斎藤元彦氏(43)(自民党、日本維新の会推薦)、元県議の金田峰生氏(55)(共産党推薦)、元加西市長の中川暢三氏(65)が立候補を表明している。