横浜市内の児童相談所(児相)に一時保護されていた女子中学生にみだらな行為をしたとして、神奈川県警は26日、この児相に勤務する職員、八木下海斗容疑者(23)=同市緑区鴨居7=を児童福祉法違反(淫行(いんこう)させる行為)の疑いで逮捕した。また、同じ児相職員の大野正人容疑者(27)=同県茅ケ崎市浜竹4=を、一時保護された女子高校生に対する県青少年保護育成条例違反(わいせつな行為)の疑いで逮捕した。
職員2人が逮捕されたことを受け、林文子市長は26日の定例記者会見で「当事者の方と保護者の皆さまに心からおわびしたい。責任者として恥ずかしいし、二度とこういうことが起きないように教育する」と陳謝した。
同市によると、八木下容疑者は2020年4月、大野容疑者は18年4月に「社会福祉職」の枠で市に採用され、児相に配属された。いずれも勤務態度は真面目だったという。
ただ、市が今春、児相の全職員を対象に実施した聞き取り調査によると、八木下容疑者について「子どもとの距離感が近い」と指摘する職員もいた。
児相では新人研修で「子どもに個人情報を教えない」というルールを伝えているが、SNSまでチェックの目が行き届かないのが実情という。市は26日に検討委員会を発足させ、今後、有識者とSNSの使い方も含めた再発防止の取り組みについて議論する。
市には同日午後、逮捕の一報を聞いた市民から苦情が複数寄せられた。他の児相の職員からも動揺の声が上がっており、担当者は「真面目に働く職員の心のケアをしたい」と話す。
児童相談所は都道府県と政令市に設置が義務づけられており、20年7月現在で全国に220カ所ある。18歳未満の子どもや家庭に関する相談、養育環境などの調査のほか、虐待を受けた子どもの一時保護なども担う。
厚生労働省によると、児童相談所に勤める職員は20年4月現在で全国に1万5457人。【樋口淳也、洪香、田中理知】