大規模接種と自治体の「二重予約」、トラブル拡大…ワクチン無駄になる恐れ

自衛隊が運営する大規模接種会場で新型コロナウイルスワクチンの注射を受けた人が、自治体の接種予約をキャンセルしていない「二重予約」が起きている問題で、東京都世田谷区や目黒区に加え、新たに足立区や江東区でも同様のトラブルが起きていることが読売新聞の調査でわかった。各区は、自衛隊会場で接種した人はすぐにキャンセルを申し出るように呼びかけている。
自衛隊による大規模接種は、23区に住む65歳以上を対象に24日から始まった。世田谷区によると、同日に自衛隊会場で接種を受けた人は823人となり、このうち翌25日朝の時点で172人の予約が入ったままだった。25日に接種した797人についても、26日朝の段階で173人がキャンセルしていなかった。
こうした問題は他の区でも明らかになった。24~25日に計145人が自衛隊会場で接種を受けた足立区では、26日朝の時点で16人の予約が入ったままだった。江東区でも3人が予約を取り消していなかった。目黒区で確認された二重予約の人数は6人となった。
一方で、24~25日に42人が接種を受けた墨田区では、このうち30人が区の予約を入れていたが、全員が自らキャンセルしていたことがわかった。世田谷区でも26日にかけて、二重予約状態だった人がキャンセルするケースが増えている。
区が二重予約を懸念するのは、ワクチンの無駄を避けるためだ。自衛隊会場ではモデルナ製ワクチンが使われるが、自治体が運営する会場ではファイザー製のワクチンが接種されるため、自衛隊会場に行った人は、区の会場で2回目の接種を受けることができない。世田谷区は、該当者の予約を取り消すことを検討している。