「頭が真っ白に」 牧場の子牛35頭が脱走 4時間半後に捕獲

17日午前11時10分ごろ、栃木県那須町漆塚の牧場から「牛舎から子牛が逃げた」と県警那須塩原署に通報があった。子牛35頭が周辺の雑木林などに逃げたが、牧場の従業員らが午後3時10分ごろまでに全頭を捕まえた。けが人はなかった。同署などによると、逃げた子牛は体長約2メートル。同日午前10時半ごろ、1頭が同牧場の柵に頭をはさまれており、従業員が助け出そうとしたところ、柵が開き次々と逃げ出したという。【竹田直人】
牧場主「頭が真っ白になった」
「一瞬、何が起きたか分からなかった。倒れている間に牛が頭の近くを通り過ぎ、気づいたら牛舎にいなかった。頭が真っ白になった」。子牛を飼っていた牧場主の男性(42)は、牛が逃げた時の状況をこう振り返った。
牧場主によると、柵の扉と支柱の間に頭が挟まった子牛1頭を助けようとしたところ、牛が暴れて扉が開き、牧場主が転倒している間に、他の牛が次々と逃げていったという。
子牛は生後8~12カ月で、人間で言うと高校生くらい。オーストラリアから輸入され、全農の関連会社の委託を受けて飼育していた。12日に牛舎に入ったばかりで、牧場主は「環境に慣れていなかった面もあった」と話す。
捜索は町役場職員や牧場の従業員ら延べ約25人で実施。近くの四ツ川沿いや、やぶの中の林道などで10頭前後の群れになって歩いている牛を見つけ、逃走してから約4時間半後に35頭全頭を捕まえた。牛や人にけがはなかった。
牧場主は「牛は人間を攻撃することはないが、突発的な事故が起きないとも限らないので、全て見つかってホッとした。関係者には本当にご迷惑をお掛けしました」と平謝りだった。【湯浅聖一】