さいたま市大宮区のインターネットカフェで起きた人質立てこもり事件で、埼玉県警に監禁容疑で現行犯逮捕された住居不定、無職林
一貴
(かずたか)容疑者(40)が20歳代の女性従業員に「室内の物が壊れている」と声をかけ、個室内に入らせていたことが、県警への取材でわかった。女性従業員がけがを負っていたことも確認され、県警は20日、林容疑者を逮捕監禁致傷容疑でさいたま地検に送検した。
県警幹部によると、林容疑者は17日午後2時25分頃、個室内で女性従業員を逃げられない状態にして、約32時間にわたって監禁し、首などに全治2週間のけがを負わせた疑い。監禁したことなどは認めているが、動機については「言いたくない」と話している。
女性従業員は店内の廊下を歩いていたところ、林容疑者から声をかけられた。室内の備品に異常がないことを確認し、外に出ようとした時、後ろから首をつかまれて引き倒され、けがをしたとみられる。県警は現場から刃物を押収。林容疑者が女性従業員を脅すのに使ったとみて調べている。
18日昼前、2人にパンやペットボトルのお茶を差し入れるため、捜査員が部屋のドアに約10センチ四方の穴を開けた際、室内の様子を確認。同日午後10時40分頃、室内に突入した。林容疑者は頭をドア側に向けて寝ており、女性従業員は林容疑者の足元で背を向けるようにうずくまっていたという。